当社が2007年度中に実施した病院職員満足度調査の全体集計結果をとりまとめましたので、概要をご案内いたします。
調査方法
- 共通のアンケート用紙を使用し、調査受託各病院の職員へ回答を依頼しました。
- 回答は無記名で、専用封筒に封緘したまま当社に提出していただきました。
- 設問数:属性×8問、選択肢×26問、自由記述×6問
- 調査参加病院数:約40病院、総回答者数:約12,200名
病院別の状況
上図は、調査を実施した各病院の総合的な職員満足度を、以下2つの設問の得点分布で表示しています。(各100点満点)
- [勤続への意欲]:あなたは、今の職場でこれからも働きたいと思いますか?・・・平均60.3点(最高69.7点/最低45.6点)
- [職場推奨意向]:あなたは、あなたの病院を職場として知人に勧めますか?・・・平均45.2点(最高61.5点/最低32.0点)
2項目間の相関係数は0.76と強い正の相関関係が見られますが、自分の勤続意欲に比べ、知人への推奨意向のほうが低い傾向が見られ、病院の外でのクチコミに大きな影響を与えている可能性が指摘できます。
なお、職員満足度が最も高かったのは大阪府松原市の阪南中央病院様でしたので、今回特別に病院名の公表をご承諾いただき、取材にもご協力いただきました。
『阪南中央病院に学ぶ~職員満足度向上のポイント』
回答者別の状況
職種別満足度
医師の満足度が高く、看護師の満足度が低い傾向があります。
慢性的な人材不足にあることは医師も看護師も同様ですが、医師が絶対的な権限を持つ医療現場の特性から「経営者意識」や「職表倫理」の高さが、医師のモチベーションを支えていると考えられます。
年齢別満足度
年齢が高くなるにつれて、満足度が高まる傾向にあります。
勤務年数別満足度
新入職員の満足度は比較的高く、入職後1~5年がボトムとなり、その後改善していく傾向にあります。
なお、全回答者の4割以上が入職3年未満の職員で占められており、病院職員の定着率の低さも表れています。